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根管治療

むし歯が進行して歯の神経(歯髄)にまで達してしまった場合、あるいは過去に治療した歯の内部で再び感染が起きた場合に行う治療です。歯の内部にある「根管」という細い管の中から感染した神経や細菌を徹底的に除去し、洗浄・消毒した後に充填材で密封します。

富貴ノ台こんどう歯科では「歯を残し、再発を防ぎ、長く使えること」を根管治療の基本方針としています。院長は日本歯周病学会認定医として、これまで数多くの根管治療を手がけてまいりました。「他院で抜歯と言われたが、本当に抜くしかないのか」というご相談も多数お受けしており、精密な診断と最新設備により歯の保存に全力で取り組んでいます。

こんな症状はありませんか?

  • 何もしていなくても歯がズキズキと痛む
  • 歯ぐきが腫れている・膿が出る
  • 噛むと歯が響くように痛む
  • 以前治療した歯が再び痛み出した
  • 歯の色がグレーっぽく変わってきた
  • 冷たいもの・熱いものが長時間しみ続ける
  • 歯に触れると違和感や鈍痛がある

これらの症状は歯の神経が炎症を起こしているか、すでに壊死している可能性を示しています。特に「以前治療した歯の痛み」は根管内の再感染が疑われ、早急な対応が必要です。放置すると根の先に膿の袋(根尖病変)が形成され、最終的には抜歯に至ることもあります。

なぜ根管治療が必要になるのか

根管治療が必要になる主な原因は、むし歯の進行による神経感染と、過去の治療の不備による再感染です。根管は直径1mm以下の非常に細い管で、しかも複雑に湾曲・分岐しています。奥歯では3〜4本の根管があるのが一般的で、まれに5本以上見つかることもあります。

従来の根管治療では肉眼で内部を直接見ることができないため「手探り」で行わざるを得ず、感染の取り残し根管の見落とし治療中の唾液(細菌)の侵入といった問題が起こりがちでした。当院では最新設備と確立されたプロトコルにより、これらの課題を解決した精密根管治療をご提供しています。

富貴ノ台こんどう歯科の根管治療の特徴

マイクロスコープによる精密診断・治療

Microscope-assisted precise diagnosis and treatment

当院では歯科用顕微鏡(Angelus SM622S)を導入し、肉眼では見えない根管内部を最大20倍に拡大して治療を行います。見落としやすい副根管(枝分かれした根管)も発見でき、感染の取り残しを防ぎます。治療内容を動画や静止画で記録し、患者さまと共有することで理解と安心を深めています。

ラバーダム防湿による無菌環境での治療

ラバーダム防湿による無菌治療の画像

保険治療でも基本的にラバーダム防湿を使用し、治療する歯をゴムのシートで唾液から完全に隔離します。口腔内の細菌が治療中の根管に侵入するのを防ぐ世界標準のプロトコルです。また、洗浄液や小さな器具が喉に入ることを防ぐ安全面でも重要な処置です。

ニッケルチタンファイルによる低侵襲治療

Low-impact treatment with nickel-titanium files

柔軟性の高いNi-Tiロータリーファイルを使用し、湾曲した根管にも無理なく追従します。従来のステンレスファイルに比べて破折リスクが低く、切削量を軽減し治療時間を短縮できるため、患者さまの負担を大幅に軽減できます。

歯科用CTによる3次元診断

歯科用CTによる3次元診断

高精度歯科用CT(トロフィーパンエクセル3D NEO)により、通常のレントゲンでは確認できない根管の立体的な走行や、根の先の病変の広がりを3次元で正確に把握します。被曝量を抑えた最新機種で、安全かつ正確な診断を可能にしています。

MTAセメントなどの最新材料

歯髄保存治療や根管充填にMTAセメントなどのバイオマテリアルを使用し、より確実な封鎖と治癒促進を図ります。特に歯根端切除術などの外科的歯内療法では、これらの材料が治療成功率を大きく向上させています。

治療の流れ

STEP 01.

精密検査・診断

視診・触診、デジタルレントゲン・歯科用CT、歯髄診断(電気・温度)を行い、根管の数・形態・病変の範囲を正確に把握します。

精密検査・診断

STEP 02.

治療計画のご説明

カウンセリングルームで検査画像をモニターでお見せしながら、現在の状態・治療の選択肢・通院回数・費用を丁寧にご説明します。

根管治療の治療計画の説明

STEP 03.

根管治療の実施

電動麻酔器で痛みに配慮した局所麻酔を行い、ラバーダム装着後、マイクロスコープ下でNi-Tiファイルを用い感染組織を除去します。

根管治療の実施

STEP 04.

根管洗浄・消毒

次亜塩素酸ナトリウムやEDTA等の薬液で根管内を徹底的に洗浄・殺菌し、レーザー治療で補助的に殺菌効果を高めます。

STEP 05.

根管充填

感染が完全に除去できたことを確認し、充填材(ガッタパーチャ)で根管を緊密に封鎖します。

STEP 06.

歯の修復

ファイバーコア(土台)とオールセラミック・ジルコニアなどの精密な被せ物で歯を修復し、機能と見た目を回復させます。

根管治療後の歯の修復

外科的歯内療法への対応

通常の根管治療で改善しない場合、当院では外科的歯内療法も行っています。マイクロスコープ、レーザー、CT、MTAセメント等の最新技術・設備を駆使し、精密で安全確実な治療を追求しています。歯根端切除術、意図的再植術、歯根分割術など、患者さまの状態に応じた最適な術式を選択いたします。

痛みへの配慮

当院では根管治療中の痛み軽減のため、表面麻酔の十分な浸透、極細注射針、電動麻酔器による一定速度での薬液注入を行っています。急性の炎症で麻酔が効きにくい場合は追加麻酔や、場合によっては静脈内鎮静法も対応可能です。また、低侵襲治療により術後の痛みも最小限に抑えています。

リスク・副作用について

本治療における主なリスク・副作用は以下のとおりです。治療前に必ずご確認ください。

  • 治療後に一時的な痛みや違和感が出る場合があります(通常数日で軽減)
  • 歯根が極端に湾曲している場合、完全な清掃が困難なことがあります
  • 神経を取った歯は脆くなるため、被せ物での保護が推奨されます
  • 再治療の場合は初回治療に比べて成功率がやや低下する可能性があります
  • 治療により歯が一時的に脆弱になることがあります
  • 自費根管治療は保険適用外です
  • 詳細なリスク説明は診察時に個別にご案内いたします

よくあるご質問

  • 根管治療の通院回数はどれくらいですか?

    通常2-3回、感染がひどい場合は3-5回が目安です。保険治療で30-40分、自費治療で60-90分の治療時間を確保し、丁寧に処置を行います。

  • 根管治療中の痛みを軽減する対策はありますか?

    電動麻酔器、静脈内鎮静法、低侵襲治療により痛みを最小限に抑えています。急性炎症時も適切な対応で痛みを軽減いたします。

  • 根管治療で改善しない場合の選択肢はありますか?

    外科的歯内療法(歯根端切除術など)、抜歯後のインプラント・ブリッジ・入れ歯など、患者さまの状態に応じた選択肢をご提案します。

  • 根管治療後の被せ物について教えてください

    根管治療後の歯の保護のため、オールセラミック、ジルコニア、メタルボンド、保険適用の被せ物をご用意しています。審美性と耐久性を考慮してご提案いたします。

  • 保険と自費の根管治療の違いは?

    自費治療では十分な時間と多段階の細菌除去で再発リスクを低減し、歯を長く残すことを目指します。材料より「時間と精度」の違いが大きいポイントです。

料金について

根管治療は、保険適用の治療と、自費の精密根管治療(マイクロスコープ併用による高精度治療)をご用意しています。

自費治療では十分な治療時間と多段階の細菌除去により、再発リスクの低減と歯の長期保存を目指します。詳細な料金については料金表ページをご確認ください。

この記事の監修・執筆者

近藤 駿

富貴ノ台こんどう歯科 院長

近藤 駿

大学病院、病院歯科室および地域の歯科医院にて、歯周病治療や予防歯科を中心に幅広い診療を経験。
歯科治療は「削る・詰める」だけではなく、「一生自分の健康な歯で食べるためのサポート」であるべきという考えのもと、丁寧な説明、痛みの少ない治療、再発を防ぐ予防プログラムを重視している。

  • 日本歯周病学会認定医
  • 愛知学院大学歯学部歯周病学講座 非常勤講師
  • 日本歯周病学会員
  • 日本歯科保存学会員
  • 日本糖尿病・肥満動物学会会員
  • インビザライン認定医
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