著者:

外科的歯内療法

こんな症状はありませんか?

  • 根管治療後も歯が痛んで噛めない
  • 歯茎が腫れて膿が出てくる
  • 他院で「抜歯しかない」と言われた
  • 何度治療しても症状が改善しない
  • 歯が浮くような感覚が続いている

これらの症状は、通常の根管治療では対応が困難な複雑な感染や病変が原因の可能性があります。特に根尖性歯周炎は成人の47.9%に認められる頻度の高い疾患です(厚生労働省 令和4年歯科疾患実態調査)。

富貴ノ台こんどう歯科では、このような難しい症例に対して、精密な診断と豊富な経験に基づいた外科的歯内療法をご提供し、可能な限り大切な歯を残すためのお手伝いをさせていただきます。諦める前に、まずは一度ご相談ください。

外科的歯内療法とは

外科的歯内療法は、通常の根管治療では対応が困難な歯の根の病気を、外科的なアプローチで治療する専門的な処置です。歯を抜かずに残すための最後の治療選択肢ともいえる治療法で、適切に行われれば高い成功率が期待できます。

外科的歯内療法が必要となる症例

根尖病変の拡大:歯根膿胞や歯根肉芽腫といった病変が大きくなり、通常の根管治療では治癒が期待できない状態です。放置すると周囲の骨を溶かしながら拡大していきます。

根管治療の限界症例:根管の石灰化や複雑な形態により、器具が根尖まで到達できない場合があります。通常の根管治療だけでは感染源を完全に除去することが困難なケースがあります。

治療による偶発症:根管治療中の器具破折や根管壁の穿孔といったトラブルが生じた場合、外科的なアプローチによる修復が必要になることがあります。

主な外科的歯内療法の種類

歯根端切除術

歯根端切除術

最も一般的な外科的歯内療法で、歯肉を切開して歯槽骨を削り、感染した根尖部分を直視下で切除する治療法です。根の先端約3mmを切除し、MTAセメントで根尖を封鎖します。

意図的再植術

意図的再植術

問題のある歯を一度抜歯し、口腔外で根尖部の処置を行った後、再び元の位置に植え直す治療法です。解剖学的に歯根端切除術が困難な部位で選択されることがあります。

ヘミセクション・歯根分割術

ヘミセクション・歯根分割術

一部の歯根のみに問題がある場合、その部分だけを除去して残りの歯根を保存する治療法です。歯を完全に抜歯することなく、機能を維持できます。

当院の外科的歯内療法の特徴

マイクロスコープによる精密診療

マイクロスコープ Angelus SM622S

当院では、歯科用顕微鏡(Angelus SM622S)を用いた拡大視野下での精密治療を行っております。肉眼では見えない根管内部を最大20倍に拡大して確認することで、見落としや再発リスクを大幅に低減します。

治療の様子を動画や静止画で記録し、患者さんとの情報共有を行うことで、理解と安心を深めていただいております。これにより、従来では発見困難だった感染源も確実に除去することが可能になります。

最新のCT診断による三次元的評価

歯科用CT

高精度歯科用CT(トロフィーパンエクセル3D NEO)により、根尖病変の範囲や周囲組織との関係を立体的に把握します。従来の二次元的なレントゲン診断では見逃されがちな病変も、三次元画像により正確に診断できます。

被曝量を最小限に抑えた最新設備により、安全かつ正確な診断に基づいた治療計画をご提案いたします。

バイオマテリアル(MTAセメント等)の活用

MTAセメント

当院では、生体親和性に優れたMTAセメントを標準的に使用しています。MTAセメントは根尖封鎖材として世界的に評価が高く、従来の材料と比較して治癒率の向上が期待できます。

また、必要に応じて骨補填材や歯周組織再生材料も活用し、より確実で予知性の高い治療を実現しています。

痛みに配慮した低侵襲治療

低侵襲治療

当院では「痛みを最小限に、精度を最大限に」をモットーに治療を行っております。表面麻酔の十分な浸透、極細注射針(33G)、電動麻酔器による一定速度の薬液注入で、麻酔時の痛みを軽減します。

半導体レーザー(オペレーザー Filio)を併用することで、術後の腫れや痛みも最小限に抑えることができます。治療への恐怖心が強い方には、ご相談のうえ笑気麻酔にも対応可能です。

治療の流れ

STEP 01.

精密検査・診断

現在の症状について詳しくお聞きし、口腔内の状態を確認します。歯科用CT撮影とマイクロスコープによる詳細な検査により、病変の範囲や感染の程度を三次元的に評価します。

精密検査・診断

STEP 02.

治療計画の説明・相談

検査結果をもとに、画像や模型を用いて現状と治療選択肢について分かりやすくご説明します。手術の種類、期待される効果、リスク、代替治療法について詳しくお話しし、患者さんのご希望も含めて最適な治療計画を立案します。

治療計画の説明

STEP 03.

外科的歯内療法の実施

局所麻酔を十分に行い、マイクロスコープを使用した精密な処置により、感染組織の完全な除去と適切な根尖封鎖を行います。手術時間は症例により異なりますが、通常30分〜90分程度で最新の設備と技術により、患者さんの負担を最小限に抑えた治療を心がけています。

外科的歯内療法の実施

STEP 04.

術後管理・経過観察

手術直後から適切な疼痛管理を行い、処方薬により不快感を最小限に抑えます。1週間後に抜糸を行い、1ヶ月後、3ヶ月後、6ヶ月後、1年後と定期的に経過観察を行い、完全な治癒まで責任を持ってサポートいたします。

術後管理・経過観察

リスク・副作用について

本治療における主なリスク・副作用は以下のとおりです。治療前に必ずご確認ください。

  • 術後の一時的な痛みや腫れ(通常2〜3日でピークを迎え、1週間程度で改善)
  • 軽度の出血(術後数時間で止血します)
  • まれに感染や治癒不全が生じる場合があります
  • 隣接歯への一時的な違和感
  • 手術部位の知覚異常(多くは一時的)
  • 本治療は保険適用外(自由診療)です
  • 詳細なリスク説明は診察時に個別にご案内いたします

料金について

外科的歯内療法は保険適用外の自費診療となります。症例の複雑さや使用する材料により料金が変動いたします。

当院で自費根管治療を受けられた歯の場合

継続治療への配慮として、外科的歯内療法の費用を半額とさせていただいております。これにより、患者さんの経済的負担を軽減し、安心して治療を継続していただけます。

よくあるご質問

  • 外科的歯内療法は痛いですか?

    手術は局所麻酔下で行うため、術中の痛みはありません。当院では電動麻酔器や表面麻酔を使用し、麻酔時の不快感も最小限に抑えています。術後2〜3日は腫れや痛みが生じることがありますが、処方薬で十分にコントロール可能です。

  • 他院で抜歯を勧められましたが、本当に残せる可能性はありますか?

    当院のマイクロスコープとCT診断により、他院では見つけられなかった保存の可能性が発見される場合があります。実際に多くの「抜歯予定」の歯を救ってきた実績がございます。まずは精密検査により、現在の状態を正確に診断いたします。

  • 治療後はどのくらいで治りますか?

    軟組織の治癒は1〜2週間程度で完了しますが、骨の再生には3〜6ヶ月かかります。定期的なCT検査やレントゲン検査で治癒状況を確認し、完全な治癒まで責任を持って経過観察を行います。

  • 治療しない場合はどうなりますか?

    感染が進行し、痛みや腫れの再発、顎の骨や周囲組織への炎症拡大が起こる可能性があります。最終的には抜歯が避けられなくなり、治療選択肢も限られてしまいます。早期の適切な治療により、このようなリスクを回避できます。

この記事の監修・執筆者

近藤 駿

富貴ノ台こんどう歯科 院長

近藤 駿

大学病院、病院歯科室および地域の歯科医院にて、歯周病治療や予防歯科を中心に幅広い診療を経験。
歯科治療は「削る・詰める」だけではなく、「一生自分の健康な歯で食べるためのサポート」であるべきという考えのもと、丁寧な説明、痛みの少ない治療、再発を防ぐ予防プログラムを重視している。

  • 日本歯周病学会認定医
  • 愛知学院大学歯学部歯周病学講座 非常勤講師
  • 日本歯周病学会員
  • 日本歯科保存学会員
  • 日本糖尿病・肥満動物学会会員
  • インビザライン認定医
近藤 駿先生について詳しく見る