「虫歯もないし、痛くもないのに歯医者に行く必要ある?」——東海市で子育てや仕事に追われる毎日の中、つい後回しにしてしまう定期検診。でも、そのお気持ち、すごくよくわかります。忙しい日々の中で、症状のない歯医者の予約を優先するのはなかなか難しいですよね。ただ、口の中は「痛くなってから気づく」では遅いことが本当に多い場所なんです。今日は、日本歯周病学会認定医の院長が実際の診療現場で感じていることも交えながら、定期検診の必要性と、あなたに合った受診頻度をわかりやすくお伝えします。
「虫歯がないから歯医者に行かなくていい」は本当?日本歯周病学会認定医の答え
歯周病は「痛みのないまま」進んでいく
歯の痛みは非常にわかりやすいサインですが、歯周病(歯を支えるぐきや骨が炎症を起こす病気)は、かなり進行するまで痛みがほとんど出ないことが特徴です。
歯周病は、歯の周囲の汚れ(プラーク)のなかに含まれる細菌の毒素で歯ぐき(歯肉)に炎症が起き、歯を支える骨(歯槽骨)が溶けていく病気です。しかし、初期段階ではなかなか自分自身で自覚できるような症状は出てきません。
これがとても怖いところで、「歯ぐきから血が出るけど、痛くはないから大丈夫」と思っているうちに、気づいたら骨が溶けて歯がグラグラに、という状況が起きてしまうんです。
歯周ポケット(4mm以上)の保有者の割合は年齢が増すにつれて高い傾向を示し、45歳以上では過半数を占めます。また全年齢層の約4割の人に歯肉出血が認められます。つまり、40代以上の方の2人に1人以上が、すでに歯周病のリスクを持つ状態にあるということです[1]。
富貴ノ台こんどう歯科の院長・近藤駿は、愛知学院大学大学院で歯周病学を専攻し博士号を取得した日本歯周病学会認定医です。日々の診療でも「痛みがなかったのに、気づいたら歯を抜かなければならない状態だった」という患者さんを多くみてきた経験から、「症状がなくても来てください」と強くお伝えしています。
「予防実践者」と「そうでない人」の差は大きい
約8割(76.6%)が「もっと早くから歯科健診や治療をしておけばよかった」と後悔。20代でも7割が後悔しているという調査結果があります。一方で、
定期チェックを受けている人は「何でもおいしく食べることができる」「心身ともに健康だと思う」「質の良い睡眠がとれている」「毎日の生活が充実している」と思う人も多く、食べることだけでなく、生活の質そのものが高くなっていることがわかる、という調査データもあります(日本歯科医師会「歯科医療に関する一般生活者意識調査」令和4年)[2]。
「歯が健康だと、食事がおいしく食べられて、自信を持って笑える」——当たり前のようで、失ってから気づくことが多い大切な財産ですよね。
「痛くなってから歯医者に行く」の落とし穴
もう一つ知っておいてほしいのが、口の中の病気は「初期」と「進行後」で治療の負担がまったく違うということです。
虫歯や歯周病を初期の段階で発見しやすくなるため、治療にかかる時間とお金が節約できます。また問題が何も見つからなかった場合でも、個人に応じたブラッシング指導を受けたり歯のクリーニングなどが受けられます。(日本歯周病学会)[3]
定期検診でかかる時間と費用は、痛みが出てからの治療と比べると、はるかに小さいものです。
定期検診は3ヶ月・6ヶ月・1年——あなたに合った頻度はどれ?リスク別の目安
日本歯科医師会が示す「基本は年2回以上」という考え方
頻度の大前提として、痛みや違和感などがなくても、年1回の歯科健診に加え、年2回以上は定期的に受診して、歯とお口の状態をチェック&ケアしてもらいましょう、と日本歯科医師会は案内しています[2]。
つまり、健康な方でも6ヶ月に1回(年2回)が一つの目安です。ただし、これはあくまでベースライン。実際には、口腔内のリスクに応じて頻度を調整することが大切です。
リスク別の受診頻度の目安
以下はリスク別のおおよその目安です(医院での検査結果をもとに、担当医が個別にご提案します)。
3ヶ月に1回が向いている方
- 歯周病の治療を終えたばかりの方(再発しやすい時期)
- 虫歯になりやすい傾向がある方・詰め物・被せ物が多い方
- 糖尿病・喫煙など、歯周病のリスク因子がある方
- 矯正中の方(ワイヤーやブラケットにプラークがたまりやすい)
歯周病は、プラークコントロールが不十分だと容易に再発することから、定期的なメインテナンスが必須です。患者本人が行うセルフケアと歯科医師・歯科衛生士によるプロフェッショナルケアからなります。(日本歯周病学会)[3]
6ヶ月に1回が向いている方
- 歯周病や虫歯がなく、口腔内が安定している成人の方
- セルフケアをしっかり行っている方
1年に1回(最低ライン)
- 現在口腔内に大きな問題がなく、ブラッシングの状態が非常に良好な方
ただし、1年以上間隔を空けてしまうと、歯石(プラーク=歯垢が固まったもの)が溜まりすぎて自覚なく歯周病が進行するリスクが高まります。
小さなお子さんがいる場合は特に注意
お子さんは乳歯から永久歯に生え変わる時期(3〜12歳ごろ)が特に虫歯リスクが高く、3〜4ヶ月ごとのフッ素塗布(歯の表面に塗ることで虫歯菌の働きを弱める処置)と定期検診が有効とされています。
フッ素は現時点で虫歯予防にもっとも有効で安全性が高い物質という位置づけになっています。このことは、長期にわたる疫学的、医学的な研究で明らかにされた事実です。(神奈川県歯科医師会)[4]
当院にはキッズルームとファミリー診療室を完備していますので、小さなお子さん連れのご家族も安心してご来院いただけます。「子どもの検診に来たら、自分もついでにみてもらった」という親御さんも多くいらっしゃいますよ。
東海市の子育て世代・高齢者・働き盛りが見落としがちな口腔リスクとは
子育て世代が陥りやすい「受診ブランク」
東海市を含む共働き・子育て世帯の患者さんで多いのが、「子どもが生まれてから自分の歯医者に行けていない」という方です。妊娠中・産後はホルモンバランスの変化で歯ぐきが腫れやすく、授乳で忙しい中でついセルフケアもおざなりに——そうした積み重ねで、気づけば歯周病が進んでいるケースが少なくありません。
歯周病は全身疾患(糖尿病、関節リウマチ、脳梗塞、動脈硬化に伴う狭心症・心筋梗塞等、呼吸器疾患、慢性腎臓病)、生活習慣(喫煙等)、妊娠や内臓脂肪型肥満等との関連が報告されています。(厚生労働省)[5]
特に妊婦さんへの影響は見逃せません。口腔内の炎症が全身に影響することがわかっています。子どもの健康を守りたい気持ちと同じように、ぜひ自分のお口の健康も一緒に守っていきましょう。
当院はバリアフリー設計・ベビーカーでも移動しやすい設計で、ファミリートイレや個室カウンセリングルームも完備しています。授乳中の方や小さなお子さんを連れてのご来院も歓迎しています。
高齢の方が注意すべき「オーラルフレイル」
東海市の高齢者の方に特に気にかけていただきたいのが「オーラルフレイル」です。これは、噛む力・飲み込む力・話す力など、口腔機能が少しずつ衰えていく状態を指します。
歯や口の状態で気になるところでは、「冷たいものや熱いものがしみる」が25〜59歳まで約1割以上存在し、「歯をみがくと血が出る」は60〜64歳で最も高く12.8%存在した。口の機能面では、60歳以上では噛めないものがあるという回答が増加し、85歳以上では2割を超えていた。(厚生労働省「令和6年歯科疾患実態調査」)[6]
定期検診はこうした変化を早期に発見し、噛み合わせや義歯(入れ歯)の調整も含めたケアの場になります。「もう年だから……」と諦めないでください。何歳からでも、お口のケアを始めることに遅すぎることはありません。
当院では木曜・日曜・祝日を除く土曜診療を実施しています。「平日は仕事で行けない」という働き盛りの方や、平日に外出が難しい高齢の方にもご利用いただきやすい体制をとっています。名鉄常滑線「新日鉄前」駅から徒歩10分、バス停「星城大学東」からは徒歩1分のアクセスで、幅2.7mのゆったりした駐車場と思いやり駐車場も完備しています。
製造業・工場勤務の方が知っておきたいこと
東海市は製造業が盛んな地域です。実は、特定の化学物質を扱う業務では、法律によって歯科検診が義務付けられていることをご存じでしょうか。
有害な業務(塩酸・硝酸・硫酸・亜硫酸・フッ化水素・黄りんその他歯またはその支持組織に有害な物のガス、蒸気または粉じんを発散する場所における業務)に常時従事する労働者に対し、6ヶ月以内ごとに1回、定期に歯科医師による健康診断を行わなければならない(労働安全衛生規則第48条)。(日本歯科医師会)[2]
該当する業務以外でも、乾燥した工場環境でのドライマウス(口腔乾燥)、長時間マスク着用による口呼吸など、製造業に従事する方特有のリスクがあります。定期検診でそうした個別のリスクもチェックできますので、ぜひご相談ください。
富貴ノ台こんどう歯科の予防プログラム——定期検診で行うこと
プロによるクリーニング(PMTC)と歯石除去
定期検診の核となるのが、歯科衛生士によるプロフェッショナルクリーニングです。毎日の歯磨きでは取り切れないプラーク(歯垢)や、固まって歯ブラシでは除去できなくなった歯石(しせき)を専用の器具で丁寧に取り除いていきます。
歯周治療を受けると歯周病原菌が減少して、良好な歯ぐきの状態が得られます。しかし治療終了後に定期的な管理をしないと歯周病原菌が増加したり、咬み合わせが変わったりして歯周病が再発することがあります。そこで定期的に歯科医院を受診して、さまざまな項目のチェックやお口の清掃を受けることをメインテナンスと言います。(e-ヘルスネット・厚生労働省)[5]
当院では、マイクロスコープ(歯科用顕微鏡)を導入しており、肉眼では見えにくい部分まで確認しながら精密なクリーニングを実施しています。また、口腔内スキャナー(TRIOS)を活用することで、歯と歯ぐきの状態を画像で記録し、変化を時系列で確認できるようにしています。
フッ素塗布とセルフケア指導
クリーニングの後は、虫歯予防のためのフッ素塗布を行います。フッ素は歯の表面(エナメル質)を強化し、虫歯菌が作り出す酸に対する抵抗力を高める成分です。市販の歯磨き粉でもフッ素は配合されていますが、歯科医院で使用する高濃度のフッ素(約9,000ppm)は自宅での使用よりも強い効果が期待できます。
そして、当院が特に大切にしているのがセルフケアの個別指導です。「正しい歯の磨き方なんて今さら……」と思わないでください。磨き残しのクセは人それぞれ違います。
日本歯周病学会は、寝る前の1回だけでも時間をかけて丁寧に歯磨きをして完全にプラークを取り除くことがとても大切だと述べています[3]。当院でも「夜だけはフロスを使う習慣を」とお伝えしています。デンタルフロス(歯と歯の間の糸)や歯間ブラシを使うと、歯ブラシだけでは届かない部分の汚れを取り除けます。ぜひ今夜から試してみてください。
近藤院長は、「患者さん一人ひとりのお口のクセや生活習慣を把握した上で、『次の来院まで何をすればいいか』を具体的にお伝えすることが、予防歯科の本質だと思っています」という考えのもと、画像・模型を使った丁寧な説明とインフォームドコンセント(十分な説明と同意)を大切にしています。
定期検診の所要時間と費用の目安
当院での定期検診(歯周病チェック+クリーニング+フッ素塗布)は、目安として30〜60分程度で完了することが多いです。
費用については、保険診療の範囲内で行えるものと、自費でより精密なクリーニングを行うものがあります。詳細は診察の際にご確認ください。検査の結果によっては、追加の処置が必要になる場合もありますが、治療内容は必ず事前にご説明してから進めます。
なお、24時間対応のWEB予約で、ご都合の良い時間帯に気軽に予約を入れていただけます。
まとめ
この記事でお伝えしたことを、一度整理させてください。
- 歯周病は無症状のまま進行する。 痛みがなくても、4mm以上の歯周ポケットを持つ人の割合は全体では47.9%で、高齢になるにつれ増加傾向にある(厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査」)[6]。虫歯がなくても口腔内のリスクは存在します。
- 受診頻度の基本は年2回(6ヶ月ごと)、リスクが高い方は3ヶ月ごとが目安。 歯周病治療後・糖尿病・喫煙・虫歯になりやすい方は3ヶ月ごとの管理が推奨されます。
- 定期検診では「クリーニング+フッ素塗布+セルフケア指導」をセットで受けられる。 プロのケアと自宅でのケアの組み合わせが、歯を守る最大の方法です。夜のフロス1本から始めてみましょう。
- 子育て世代・高齢者・製造業従事者はそれぞれ固有のリスクがある。 ホルモン変化・オーラルフレイル・職業的リスクなど、ライフステージに合わせたケアが大切です。
- 後悔する前に動く。 約8割(76.6%)が「もっと早くから歯科健診や治療をしておけばよかった」と後悔しているという調査データがあります[2]。「今日」が一番早い一歩です。
「虫歯はないけれど、歯茎が気になる」「最後に歯医者に行ったのがいつか思い出せない」——そんな東海市・周辺にお住まいの方は、まず定期検診からはじめてみませんか。富貴ノ台こんどう歯科では、日本歯周病学会認定医の院長が一人ひとりのお口の状態を丁寧に確認し、その方に合った予防プログラムをご提案しています。24時間対応のWEB予約を受け付けていますので、思い立ったときにすぐご予約いただけます。お電話(052-613-8619)でも対応していますので、お気軽にご連絡ください。バス停「星城大学東」から徒歩1分、ゆったりした駐車場も完備しています。
はじめて受診される方は、初めての方へ(初診の流れ)もあわせてご覧ください。
参考文献
[1] e-ヘルスネット(厚生労働省)「歯周疾患の有病状況」kennet.mhlw.go.jp
[2] 日本歯科医師会「なぜ?なに?歯医者さん|歯の学校」jda.or.jp / 「歯科医療に関する一般生活者意識調査(令和2年)」jda.or.jp /「歯科特殊健康診断ポスター」jda.or.jp
[3] 日本歯周病学会「歯周病Q&A — 歯周病の予防」perio.jp / J-STAGE「メインテナンス・SPTにおける3つのポイント」jstage.jst.go.jp
[4] 神奈川県歯科医師会「歯科医師によるフッ素塗布の効果や安全性」dent-kng.or.jp
[5] 厚生労働省「歯周病検診について」mhlw.go.jp / e-ヘルスネット(厚生労働省)「歯周炎」kennet.mhlw.go.jp
[6] 厚生労働省「令和4年歯科疾患実態調査の結果(概要)」mhlw.go.jp /「令和6年歯科疾患実態調査の結果(概要)」mhlw.go.jp